
トップ画像のおぞましい爪にほとんどの方が驚いたかもしれません! そう、今回ご紹介する爪の病変は、巻き爪と違って痛みは伴わないのですが、その代わりに爪が厚くなって変色してしまうという爪の病変です。
足の親指の爪が厚く硬くなり、濁り、表面がでこぼこし、前方に彎曲している状態を爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)といいます。フリガナがないと読めない方もいるくらいそこまで知られてはいませんが、私が巻き爪の施術をする際に親指がこの病変をお持ちの方もいらっしゃいます。
爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)は親指の外傷、骨関節の変形、爪の感染、特に親指に物を落として傷つけてしまったり、合わない靴で爪甲が脱落したり、医師による抜爪などの手術の結果生じてしまいます。
肥厚、変成、変色の原因になります。
爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)は第1趾爪に起こりやすいのですが、他の趾爪にも生じることもあります。50歳ぐらいから頻度は増加しますが、20歳代でもわずかですがいます。
- 原因として・・・
●親指の外傷
●骨や関節の変形
●爪の感染
●合わない靴を履く
●栄養不足
●ホルモンバランスの低下このような爪の変形は爪切りが困難になるばかりでなく、足趾の痛みや隣接する足趾に干渉してキズを作る要因になるため、適切なケアが大切です。
病院ではどんな治療になるの?
病院では必ずではないですが、爪水虫などの白癬菌の有無を確認し、内服薬や持病がないかも確認するでしょう。原因が分かれば投薬治療になるでしょうし、投薬が必要ない場合は爪切りが一般的です。爪をはがされたり、電動ヤスリでの凹凸を滑らかにするようです。
完全に良くなるのか?
結構難しいという事しか言えません。 爪が伸びやすいように環境を整えてあげることで極一部の方は改善し元の薄さに戻ったという方もいるようです。
ただ、私が今まで施術をしてきた中で爪の厚みか自然と薄くなっていく方はいませんでした。
なぜなら爪を作る爪母基(そうぼき)と言われる部分が壊れているので爪をきれいに作れなくなってしまっているからなのです。
上手く付き合っていきながらこれ以上悪化しないようにするためには爪に必要な栄養、特にコラーゲンやミネラルを多く含んだ食品を摂りながら、保湿や爪のマッサージをしていくというのが大切です。
新宿足改善センターではどのような処置をするのか
まずはカウンセリングを通して病歴や爪、皮膚の状態を確認します。Ⅱ型糖尿病を患っている方は特に足の扱いには慎重になります。
肥厚した爪は厚く硬くなっているので通常のヤスリでは削れません。グラインダーという特殊な器具を用いて厚みを削っていきます。
家庭用の爪切りでは切れないのでニッパーで爪をカットして整えたらこのように変わります。
まとめ
巻き爪や外反母趾などは足病変の代表みたいなものなので痛みや変形ですぐに病院やセルフケア用品を買ったりする方も増えています。
しかしこの肥厚爪に関しては認知度も低く、初めは痛みもないため放っておかれることが多く、気付いたときには変色や厚みがひどくなり自宅の爪切りでは対処できない状態にまでなっていたという事がほとんとです。
私たちは毎日の入浴で顔や体を洗っていると思いますが、足をしっかり洗っている人がどのくらいいるでしょうか。足の指の間を丁寧に洗ったり、爪の際に汚れが溜まりやすいのをブラシで取り除くなどしたことがあるでしょうか。
多分ほとんどの方がふくらはぎまでは丁寧に洗っていはいるものの足はおまけ程度に洗っていたという事がほとんどのようです。ペディキュアをするより足を丁寧に洗い、保湿をしてあげるという足を愛でる(めでる)という事が非常に大切です。
お顔には洗顔後に化粧水やクリームを塗って綺麗に保つことを当たり前としたら足も同様、しっかりと爪まで保湿してあげてください。そうやって日々足を愛でることで足のちょっとした変化に気づき対処が早くなります。
是非皆さんも今日から足に感謝の気持ちをもって愛でるという事をしてあげてください。