痛みを訴えるお子さんへ・・・その痛み、ただの成長痛じゃないかも!?

「骨端症とは?」

成長期の子どもに多く起こる骨の障害で、成長軟骨層に反復して負荷が加わることで発生します。スポーツをする子どもに多く起こります。

骨端には骨の成長の場である軟骨層に骨端線があり、成長が終わると骨化して閉鎖します。完全に骨化していないため、起こってしまいます。

  • 原因

 成長期にはまず骨が成長し、筋肉がそれを追いかけるように身体が作られていきます。この時期の骨は両端が軟骨になっていて、骨端線と呼ばれる部分から骨が伸びていきます。そのため骨、関節は成人と比べ構造的に弱く、けん引力や圧迫力が繰り返されると負荷がかかったり、変形して障害が生じやすくなってしまいます。

 

  • 好発年齢は?

年齢にもよって痛みの出る場所の傾向が変わります。

かかとの痛みは小学生、膝の痛みは小学校高学年~中学生に多く起こります。

  • 骨端症の種類

セーバー病、ケーラー病、オスグッド・シュラッター病、ペルテス病、キーンベック病、フライバーグ病などがあります。

  • 症状

・セーバー病

踵骨(かかと)に発症する骨端症で、10歳前後の男子に多く起こります。

運動によって踵骨に負荷がかかり、アキレス腱部分に継続的にけん引力が働くことで踵骨に炎症が起こり発生します。

主な症状はかかとの腫れ、圧痛、歩行時痛などがあります。痛みを避けるためつま先歩きをすることもあります。

治療はかかとへの負担を減らすことが目的になります。靴も影響が大きく、かかとのクッション性があり、土踏まずのアーチを保持することのできるものが最適です。

成長期を過ぎると治ることが多いため、一般的に予後は良好です。

 

発育期の踵骨の名称

https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/apophysitis_of_the_calcaneus/より抜粋

 

・ケーラー病

第1ケーラー病と第2ケーラー病とがあります。

・第1ケーラー病

足の舟状骨に発生する骨端症で3~7歳に好発します。

足の甲にある舟状骨に繰り返しの負荷がかかり血行不良が起るため発症します。

主な症状は腫脹、圧痛で、痛みを避けるために足の外側で接地する傾向があります。

治療は舟状骨に負担がかからないよう足のアーチの保持が大切です。

成長とともに治癒することが多いため、一般的に予後は良好です。


https://koto-orthopaedics.com/disease-lower-body/kohler-disease/より抜粋

・第2ケーラー病(フライバーグ病)

第2中足骨頭に発生する骨端症で、13歳前後の女性に好発します。これは足底筋が弱いためと言われています。

原因は骨頭内の血行不全、骨頭内骨折による壊死。

第2、3中足骨骨頭に多く、両側性発症が多くなります。歩行痛、特につま先立ちになる離踵時の痛み、中足趾関節の圧痛、腫脹、発赤、可動域、可動域制限などがあります。

治療として、進行すると変形することがあるので、変形防止のため、中足骨頭への負担を軽減させることが主になります。自然治癒することはあまりありません。

刺激の強さと体の反応

http://www.greenbox.jp/sp/column/?vol=14より抜粋

・オスグッド・シュラッター病

脛骨粗面に痛み、腫脹を生じる骨端症。10代前半スポーツをしている男子に多く起こります。

ダッシュやジャンプ動作の繰り返しにより、大腿四頭筋が繰り返し収縮し脛骨粗面をけん引することにより発生します。

慢性化する場合もありますが、骨端成長軟骨版の骨化を完了する18歳ころには症状は消失します。また、脛骨粗面が膨隆したままなこともあります。

自身でのケアでは大腿四頭筋のストレッチやアイシングが主になります。

https://route1188sinkyuuseikotuin.jimdofree.com/%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%88/より抜粋

 

・ペルテス病

成長期の大腿骨骨頭の阻血性壊死であり、外傷、内分泌、炎症などが考えられます。予後は、5~6歳未満では良好、9歳以上では不良。女児は男児に対して不良な傾向があります。

疼痛は股関節に限らず、大腿前面、外側面、膝関節内側まで及びます。炎症症状はありませんが、股関節の可動域制限は認められ、足を開いたり捻ったりすると痛みが生じます。

3歳以下は自然と良くなることが多く、4歳以上では股関節の動きを改善し、装具の装着などを必要とすることがあります。

 

ペルテス病股関節痛

ペルテス病の特徴

https://alcot-sekkotsuin.com/column/child-hip-joint-pain/

こういった症状がみられる場合、早めに医療機関を受診しましょう。

 

・キーンベック病

手関節の使い過ぎまたは繰り返しの外傷による血行障害により生じます。月状骨の軟化と圧潰が原因。10~50代に発症、20代に多く起こります。

主な症状は手関節の痛み、握力低下、運動制限、腫脹、圧痛などがあります。

キーンベック病の参考図

http://tekubikanti.wpblog.jp/kienbock/より抜粋

 

骨端症は多くのお子さんが苦しんでいる疾患です。

当院の施術は非常に優しい「トントン療法」を行っており、原因の特定やセルフケア、身体の使い方等しっかりご指導させていただいております。

子どもの時は特に歩行時や勉強中の姿勢など、身体の使い方が悪く痛みが出ることが多いです。正しい姿勢や歩行が分からない方へ、痛みが出ないようしっかりお身体サポートしていきます。

どこに行ってよいかわからないそんな方、自信と実績のある骨盤王国に是非お越しください。一番最初に来ればよかった、もっと早くに来ればよかったと言っていただけるよう、全力でお身体サポートいたします。